wot-downstream
W3C仕様書の日本語翻訳にあたってのガイドライン (案)
20201015議事録から20200903議事録まで反映
基本的なルール
- 字種変更時 (日本語から英語，英語から日本語) には半角スペースを挿入する．
- ただし，「WoTアーキテクチャ」等，一単語になっており，字種変更時に半角スペースを入れると違和感のあるものはスペースを挿入しない．
- リファレンス (例: JSON[RFC8259]) については，出現件数が多いため，ツール等を用いて一括変換する．
- 査読作業が完了した後，全体を通して違和感がないかどうかを確認する．
- 文末は「です・ます調」ではなく「である調」とする．
- 各人が担当箇所については「である調」に揃えた上で，最後に全体を通して再確認する．
- 「である調」に揃える以外に改訂箇所がない場合もPull Requestを上げる．
- 句読点は「，」および「．」ではなく，「、」および「。」とする．
- 英語では省略されがちな代名詞(It等)は，日本語にする際，わかりやすくするために，省略せずに翻訳する．
- 「A as well as B」や「allow for A」等，頻繁に用いられる英語表現があるが，文脈に応じて意味が変わる可能性があるため，前後の文脈を考慮して翻訳する．
- 例えば，「A as well as B」については，「Bに加えてAも」という場合と，「Aも，Bも」という場合がある．
- また，「allow for A」については「Aができる」という場合と，「Aを考慮に入れる」という場合がある．
- 英語の複合語(例: Edge Device，Smrt Factory，Smart City)を日本語にする場合、日本語として通常用いられている用語の場合は、「エッジ・デバイス」というように中点を付与することはせず，一単語として「エッジデバイス」のように記述する．
- 図を挿入するための
タグ中の “alt” 属性においても中点は削除する．
- 図を挿入するための
- 単語末尾の長音(ー)は，基本的に付与する (「センサー」や「サーバー」等)．
- 括弧は半角
- 字種変更の一種とみなし，開き括弧の前と，閉じ括弧の後ろには半角スペースを挿入
- ただし，一単語とみなす場合等，半角スペースを挿入すると違和感がある場合は挿入しない
- 最後に，違和感ないか，全体を再確認する
- RFC2119キーワード (MUST/SHOULD/MAY) の日本語訳については，最後に全体を通して再確認
- 「1つ」は，全般的に「一つ」(漢数字)に統一する
- 英語の人名は，英語表記のままとする
訳語ルール
2019年度の翻訳結果 および WCAG 2.0 JIS原案 にもとづいて，以下の訳語を用いる．
全般的な用語
|英語|日本語| |:—|:—| |Abstract|概要| |Status of This Document|この文書のステータス (「document」全般も「文書」とする; ただし，「TD document」や「W3C Process Document」等の用語においては「ドキュメント」とする)| |W3C Members|W3C会員| |normative|規定 (「This section is normative.」は「この章は規定である。」)| |non-normative|「This section is non-normative.」は「この章は参考情報である。」とし，文中の「non-normatve」は「非規定的」とする。| |informative|参考情報| |Introduction|はじめに| |Conformance|適合性| |Terminology|用語|
技術的な用語
|英語|日本語| |:—|:—| |Action|(英語のまま)| |actuation|動作| |actuator|アクチュエーター| |assertion|言明 (JIS X007:2001では「表明」とされている．また，「アサーション」とするべき可能性もあるので，最終的に再確認)| |Assignment Function|割当関数| |authentication/authorization|認証・認可 (文脈によって使い分け検討)| |area|領域 (文脈に応じて要検討)| |behavior|動作 (文脈によって「振る舞い」や「挙動」となる可能性あり)| |Binding Templates|バインディングテンプレート| |boolean|ブーリアン| |capability|機能| |Class|クラス| |collaboration|連携| |collection|コレクション| |compute-intensive|計算集約型の| |configuration|構成| |Consumed Thing|利用されるThing| |Consuming a Thing|Thingを利用する| |Consumer|(「Thing Descriptionを読み込んで処理するServient」という意味の場合は，英語のまま「Consumer」)| |consumer|(一般的な英語として「利用する人・モノ」の場合は)消費者| |content type (小文字)|コンテンツタイプ| |cost|損失 (文脈に応じて要検討)| |critical|重篤 (文脈に応じて要検討，[「クリティカル」，「危機的」等)| |damage|損害 (文脈に応じて要検討)| |data schema|データスキーマ (Architecture仕様書中の用語定義の箇所では「データスキーマ (Data Schema)」)| |deployment|デプロイメント| |designed to|目指している| |Digital Twin (およびdigital twin)|デジタルツイン| |Director|ディレクター (W3CディレクターとしてのTim Berners-Lee)| |discovery|発見 (状況に応じて「ディスカバリ」とする可能性あり)| |document|文書| |domain-specific vocabulary|ドメイン固有の語彙| |Edge Device|エッジデバイス| |engineering|土木工事 (文脈に応じて要検討)| |Event|(英語のまま)| |event|出来事 (小文字でも，IT用語としての「イベント」である場合あり)| |Exposed Thing|公開された Thing| |Exposing a Thing|Thing を公開する| |fingerprinting or fingerprintable|フィンガープリンティング もしくは フィンガープリンティング可能な| |governed by (the W3C Process Document)|準拠している |global および globally|グローバル および グローバルに| |healthcare|医療 (文脈に応じて「ヘルスケア」)| |human-readable (or human readable)|人間が読める| |hypermedia control|ハイパーメディア制御| |hyprmedia-driven|ハイパーメディア駆動| |infrastructure|インフラストラクチャ| |insight|洞察| |Instance Relation|インスタンス関係| |interact|相互作用する| |interaction|相互作用 (下記の通り，「Interaction Affordance」は「相互作用のアフォーダンス」となることに注意)| |Interaction Affordance|相互作用のアフォーダンス| |Interaction Model|相互作用モデル| |Intermediary|(英語のまま)| |Internet of Things (IoT)|(英語のまま)| |interwork|相互運用| |IoT Platform|IoTプラットフォーム| |legacy device|旧式デバイス| |machine-readable (or machine readable)|機会処理可能な| |metadata|メタデータ| |mitigation|(リスクの)軽減| |Object|オブジェクト| |Personally Identifiable Information (PII)|個人識別可能情報| |privacy|プライバシー| |Private Security Data|(英語のまま)| |Property|(英語のまま)| |Protocol Binding|プロトコルバインディング| |protocol stack|プロトコルスタック| |Public Security Metadata|(英語のまま)| |RECOMMENDED or recommended|推奨される| |remote|リモート| |risk|リスク| |sample|サンプル (exampleが「例」であるのと対比して)| |scalability|スケーラビリティ| |search|検索| |section|レベルに合わせて，「章」(第一レベル)，「節」(第二レベル)または「項」第三レベルとする| |security|セキュリティ| |Security and Privacy Consideratons|セキュリティとプライバシーへの配慮 (SVG仕様書のJIS日本語訳にもとづいて，「considerations」は「配慮」と訳す)| |Security Configuration|セキュリティ構成情報| |security hazard|セキュリティ上の危険性| |see …|…を参照のこと (「Please see …」は「…を参照いただきたい」)| |sensor|センサー| |serialization|シリアライゼーション| |Servient|(英語のまま)| |Signature|シグネチャ| |Simple Type|単純型| |smart building|スマートビルディング| |subprotocol|サブプロトコル| |subscribe, receive, unsubscribe (subscribing, receiving, unsubscribing)|登録、受信、登録解除| |TD|(英語のまま)| |TD document|TDドキュメント（訳注：原文にないが、必要な定義のため追加。次版に追加予定。）| |TD instance (および「Thing Description instance」)|TDインスタンス (および「Thing Descriptionインスタンス) (=「の」でつなぐのでなく)| |TD Vocabulary|TD 語彙| |Term|用語| |Thing or Web Thing|Thing または Web Thing| |thing (頭文字が小文字)|モノ| |Thing Directory|(英語のまま)| |tracking risk|追跡のリスク| |Transfer Protocol|転送プロトコル| |Type Function|型関数| |used to … (特に表の中の説明で)|…のために用いられる| |UX devices|UXデバイス| |validation|バリデーション| |virtual representation|仮想表現| |Virtual Thing (およびvirtual thing)|ヴァーチャルThing| |Vocabulary Term|語彙用語| |W3C Members|W3C会員| |W3C Process Document|W3Cプロセスドキュメント| |Web|ウェブ| |WoT Interface|WoT インターフェース| |Web of Things (WoT)|(英語のまま)| |WoT Architecture|WoTアーキテクチャ| |WoT Runtime|WoT ランタイム| |WoT Scripting API|WoT スクリプティング API| |WoT Servient|(英語のまま)| |WoT Thing Description or Thing Description|WoT Thing Description または Thing Description|www.linguee.jp/英語-日本語/翻訳/network+facing.html
英語自体について要確認の箇所
- 4.1.11 Smart Cities: 「Bridges, Dams, Levees, Canals」と頭文字が大文字になっている
- 5.2.7 Acessibility: 「This can be utilized by accessibility tools to provide user interfaces of different modality, thereby removing barriers to using physical devices and IoT-related applications.」
既存の日本語翻訳事例
- WoT Architecture (2019年度のWoT検討会DSTFでの日本語翻訳)
- 英語原本: https://www.w3.org/TR/2020/REC-wot-architecture-20200409/
- 日本語原本: https://github.com/mryuichi/ttc-docs/blob/master/20200410/JF-wot-arch-200409-clear.doc (Word)
- WCAG 2.0 (JIS X8341-3:2016作成時の日本語翻訳
- 英語原本: https://www.w3.org/TR/2008/REC-WCAG20-20081211/
- 日本語原本: https://waic.jp/docs/WCAG20/Overview.html
- 参考(JIS文書): https://kikakurui.com/x8/X8341-3-2016-01.html